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| 慢性化した腰痛、関節痛によく効く漢方薬@ 慢性の腰痛、関節痛、座骨神経痛などでなやんでいる人がたくさんいます。なかにはもちろん牽引や神経ブロックなどをしている重症の人もいますが、鎮痛剤や筋弛緩剤を長く飲んでいるがいっこうに良くならない。薬を飲んでいる間はいくらか楽になるが、やめてみるとまた同じだというひとは中医学の考え方を応用してみましょう。 局部関節の屈伸がうまく出来ず、痺れて感覚が鈍い、寒がり、温暖を好む。腰や膝の痛みの他に動悸、息切れなどもある、休んで楽にしていると痛みも和らぎ、入浴中なども症状が軽くなるなどの条件によって異なってくるのは、中医学でいう気、血が不足して抵抗力、免疫力(正気)が弱り、「風」「寒」「湿」の邪が体に侵入して、気血の流れを阻害するために痛みが生じていると考えます。 また古くから「腰は腎の府」といわれ腰と腎は関係が深く、腎の衰え(腎虚)は腰痛となって現れやすいため腎の強化と気、血を補うことが大切となります。中国ではこんな時、独歩丸がよく使われます。 独活、防風には鎮痛作用、杜仲、桑寄生には腎を補い、腰、膝、骨、筋、を強くする作用があり、人参、白朮は「気」を、当帰、川きゅう、地黄、は「血」を補ってくれます。もちろんこれだけでも効果を期待出来ますが、痛みの強いものには全蠍(サソリ)、地龍(ミミズ)、腰には淫羊蕾(いかりそう)、首には葛根、足の踵には木瓜など加えていくとより効果的です。また独歩丸は骨粗症の予防でもよく利用されています。 慢性化した腰痛、関節痛によく効く漢方薬A 寒い季節がやってくると、慢性的な痛みを持った人には、つらい憂鬱な時期となります。慢性の腰痛、関節痛、坐骨神経痛などで悩んでいる人がたくさんいますが持病だからと言ってあきらめていませんか、ここにある男性(54歳)の症例をお話ししましょう。 この男性は特に腰から大腿部外側までの痛みで悩んでいました。いつも重苦しいような痛みで時には腰を伸ばせなくなるような時もあったそうです。寒くなったり冷えたりすると悪化し、入浴後や温暖な場所にいくと軽減します、特に疲れたと思うときも悪化し、下肢に疲労感が出てすぐに椅子に座りたくなることが多かったと言います、小さい頃から寒がりで下半身は特に暖まりにくく夏でも靴下を履いて眠ることがあったといいます。 そんな彼に「独歩丸」という漢方薬と松寿仙という自然薬を服用してもらいました。飲み始めて3ヶ月めぐらいから腰の痛みも大分楽になり、冷えもうちばになってきたと喜んでおられます。この男性の症例の様に、独歩丸は痛みにはもちろん良いのですが、この処方には元気の源である腎の働きを補う作用がありますから飲み続けると体が元気になってくるのがわかります。また閉経後の女性がなりやすいという骨粗鬆の予防にも効果があるという報告もあります。 人生80年の時代、健康で、元気でいられるのが何より有り難いことではないでしょうか。 |
| 便秘で悩んでいる人が多いので、今回は便秘について、特に慢性の便秘で毎日下剤を飲むのが習慣になっている人の場合について考えてみます。 私たち漢方薬局ではどんな相談で見えた患者さんにも便の状態をお聞きします。硬いのか軟らかいのか、太いのか細いのか、切れ切れにでるのか、コロコロの状態か、便秘と下痢を繰り返すのか、においはどうか。それぞれが意味をもち、処方を決める際の手掛かりとなるからです。 現在、市販されている○○漢方便秘薬というのはセンナ、アロエ、大黄が主剤になっているものが多く、これらは大腸刺激性の下剤です。便通はありますが、飲み続けると習慣になり、飲む量もしだいに増えてきます。市販の便秘薬がよい場合は、中医学では「腸胃実熱型」といい、おへその下が硬く張りその部分を触れると気持ちが悪い、舌の苔が黄色という人に限られます。このタイプの人は普通よく言われているように、牛乳を飲み、植物繊維の多い野菜をとることは意味があります。 ところが慢性便秘で悩んでいる人はこのタイプでないのにかかわらず、漫然と市販薬を飲み続け、便秘症の根本的改善を正しく行っていないことが見受けられます。便秘の原因も人によってさまざまです。治療の方法も当然異なるはずです。 例えば、精神的ストレスや環境の変化で便秘になる人は逍遥丸や柴胡桂枝湯、ふだん疲れやすく、便秘が続いてもおなかが張らない、食が細いタイプの人は補中益気湯、香砂六君子湯、手足が冷えておなかを冷やすと便秘になり、ふだんから温かい飲食物を好む人は人参湯、八味地黄丸など、顔につやがなく、皮膚がガサガサ、めまいなどがある人は十全大補丸や婦宝当帰膠などで体質を改善します。これらの方法を試みても改善しない場合は、専門医の診断をうけるべきでしょう。 |
| 病気はその時代の生活環境が反映され、季節とも密接に関係します。自然の一部である人間にとって、早寝早起きが理想的なことは理解できます。ところが最近生活が夜間に以降している事が気にかかります。深夜営業の店は増え、時間を延長して遅くまで営業しているスーパーも多くなってきました。その結果、体に悪影響がでています。 夜更かし、睡眠不足などで、体に必要な水分(体液)が出来なく、手足のほてり、顔面の紅潮、微熱、口渇が続くなどの症状を訴える人が増えています。体液を補うということは単純に水分を吸収すればよい事ではありません。またこれら熱エネルギーに対し抗生物質、解熱剤などで抑制することはできません。 中国漢方では不足した体液を補うことを、滋陰という方法で治療します。舌が鏡面舌といってツルツルしていたり、裂紋といってひび割れていたりする人はこのタイプの人です。治療薬は主に瀉火補腎丸を使用します。瀉火補腎丸は腎の陰を補う六味地黄丸に、熱や興奮を鎮める地母、黄柏を加えた処方で、消耗した陰(体液)を補い、過剰な亢進を抑制して、余分な熱(のぼせ、ほてり)をとって、精神的安定をもたらしてくれます。また夏は発汗のため、体の水分不足の状態になりやすい。 中国漢方では、津液(有用な水分)が不足した状態を陰虚といい上記の症状を訴えることが多く、のどの渇きによって水分をとりすぎると、余分な水分(水湿)が体内にたまり、尿の出が悪い、倦怠感、むくみなどの症状が現われます。この場合一方では潤いが不足し、他方では不要な水湿が停滞するという矛盾が体内に生じています。舌の状態をみると苔がまばらな地図状のこともあります。治療には体液を補いながら、余分な水湿を取り除くことも必要になってきます。 |
| 蓄膿のことを鼻淵といいます。「淵」とは深いところに水が淀んでいることを意味します。つまり中医学では、濁った鼻汁が鼻の奥に多量にたまる病気ということです。 最近話題のアレルギー性鼻炎のことは鼻きゅうといって区別します。蓄膿症の特徴というと、慢性的に鼻がつまり、黄色のねばっこい鼻汁がでる、臭いが分からない、頭が重い。これらの症状の為、集中力がないなどです。中医学では「風・熱」という「病邪」が体に侵入し肺を犯し肺の経絡にそって鼻まで上がり症状がでるとかんがえます。 治療には鼻淵丸を使用します。菊花、金銀花は局所の炎症を抑えます。辛夷花(もくれんの蕾)、蒼耳子(そうじし)は通竅といって鼻のつまりをとります。辛夷、蒼耳子は鼻の専門薬で、中国では鼻の病気には必ずこの二つの組み合わせが使用されます。辛夷は香りが強く、揮発性があり匂いをかいただけで鼻に刺激があります。 日本でよく使用される辛夷清肺湯がありますが、鼻薬が少ないため、蓄膿には鼻淵丸のほうが効果は数段まさります。またタイプが違い、情緒の変動などにより、気持ちが鬱屈し体に熱を生じ、この熱が肺まであがり、同じような症状がでます。この時は瀉火利湿顆粒を鼻淵丸と一緒に使います。もう一つ飲食の不摂生により胃に熱が生じ、これが肺に影響をあたえている時は勝湿顆粒を併用します。蓄膿の人は消化器系統の人が多く、症状がとれた後も補中益気丸などで消化器を調えておくと再発も少なくなります。 |
| 肩、首筋、後頭部、背中などの筋肉が痛み、固いなどで悩み、マッサージを利用している人が本当に多くいます。中医学では、「痛む」、「しこる」、「黒ずむ」などを血液の流れが悪くなった状態「淤血」ととらえています。 肩こりの原因の多くは長期的な精神的緊張(ストレス)のためと考えられます。まず精神緊張により全身の筋肉が収縮します(筋肉の緊張)。また首や肩は重い頭をのせ、両腕をささえているため、筋の緊張は増し筋肉中の血管や神経が圧迫されます。緊張がながく続くと筋繊維が膨張して血液循環がさらに悪くなります(血液の悪循環)。最悪は筋繊維の変性と結合組織の炎症をひきおこします(筋肉の硬化)。 このような理由から中医学では肩こりの治療に関しては、「気」の緊張を取り除き血液の流れを改善することが一番のポイントです。冠元顆粒はこうした状態に最も適した薬剤といえます。「気」の流れを良くする薬剤と血液の流れを改善する薬剤が組み合わされています。もともとは心臓や脳などの循環器疾患に開発されたものですが、肩こりに多いに利用できます。 二つめに日本の生活環境を考える時、体に停滞する「寒と湿」長期間の影響が考えられ、「寒」や「湿」によって、血液の運行が妨げられていることも多くあります。このような条件が重なっているため場合、桂枝加朮附湯、ニ朮湯などの薬剤を併用します。慢性化した肩こりでは、次に取り返しのつかない疾患が起こりうることを考えておかなければなりません。肩こりの改善によって血液の流れがスムーズになったことを実感してみてください。 淤:病だれ+於 |
| 頭痛で悩んでいる人はたくさんいます。もちろん頭痛は専門医の診断が必要ですが、今回は慢性頭痛に使用される中国漢方を紹介します。 頭痛をそのつど鎮痛剤で処置するのは好ましい方法とはいえません。ほとんどの人が半中毒的となり、何年も鎮痛剤を服用するようになるからです。風邪などで発症する頭痛と異なり、慢性頭痛は中国漢方でいうと肝と関係が深いのです。 肝は自律神経を司り、肝の異常は精神的バランスを失い、頭痛の原因になります。併発する症状では、ふだんからイライラし、怒りやすく、女性では生理前に胸が張って痛くなり、月経の失調があります。症状が進むと、頭が熱くなり、目が充血し、便秘になり、さらにひどくなると、めまい、耳鳴り、物忘れ、眠りが浅い、夢が多い等の症状が加わります。これらはみな肝の異常による頭痛で逍遥丸、加味逍遥散、竜胆瀉肝湯、杞菊地黄丸、天麻鈎藤飲を使用します。 消化器が弱く、気(エネルギー)不足によって起こる頭痛もあります。疲労すると痛みがひどくなり、早朝によく痛み、ふだんから食欲がなく、息切れしやすい人はこのタイプ。補中益気丸、香砂六君子湯などを使います。血液不足による頭痛は動悸がしたり、目がかすんだり、顔色が悪く、午後になると痛みがひどくなる場合が多く、このタイプには婦宝当帰膠が効きます。 血液の停滞(淤血)の頭痛は痛む部分が固定していて、夜間になると悪化します。針で刺すような痛みや、女性では生理前に痛くなることが多く、このタイプには血液をサラサラにする冠元顆粒を使用します。病院の検査で異常ないと言われ、何年もあきらめている方、一度中国漢方を試してください。 |
| あまり高くない発熱が数ヶ月から数年に及びなかなかとれない、また体温計の熱はあまり高くないが、本人は体が熱く感じるなど、西洋医学の治療で困ることはよくあります。中医学では「内傷発熱」といい、「気」、「血」、「陰精」、などの不足している人が、食事の不摂生、(間違った薬剤を長期使用することも含まれます)、精神的ストレス、過剰な労働による体力疲労などによって(肝、心、脾、肺、腎、)五臓の失調となり、発症すると考え次のような治療を行います。 1、「肝鬱発熱」:感情の抑うつによって、気が自由に運行できなくなり発熱、胸の中心がもやもやして、イライラして怒りやすい、胸や脇が張って痛い、よくため息をつく、口が苦い、女性では、月経不順や生理痛があります。 治療薬:加味逍遥散加減 2、「淤血発熱」:血液の流れが悪いことにより、新血が産生出来ないため発熱、午後あるいは夕方より発熱する。体のきまった部分が発熱、口は渇くが余り水分は取らない。皮膚は乾燥ぎみ、手足のどこか痛むところがある。 治療薬:血府逐お湯加減 3、「気虚発熱」:体が疲れた後、発熱する、熱は高くなく、めまい、ものうく話す、食事量が少なく、大便はゆるめ、汗をかきやすい。 治療薬:補中益気湯加減 4、「血虚発熱」:眩暈、体の疲れ、動悸などがあり、顔色は白っぽい、爪などもろく割れやすい。血液不足のため体の熱が拠り所を失い、体表に出て発熱する。 治療薬:帰脾湯加減 5、「陰虚発熱」:午後や夜間に発熱する。手足の裏や胸の中が暑苦しい。夢が多い、寝汗、口が乾く、体液不足のために体の熱を冷ますことができない。 治療薬:瀉火補腎丸加減 淤:病だれ+於 高等医薬院校教材 「中医内科学」参照 |
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