冷え性でとてもつらいです!

質問

 これからの季節、足先や足首・手先が冷えてとても辛いです。ビタミンEも飲みましたし、漢方の当帰芍薬散も飲みましたが満足いく効果が感じられません。風邪を引きやすく治りにくいのでいつも体調がすぐれません。暖房の部屋に行くと顔がのぼせて赤くなるのも気になります。漢方で違う方法はありますか?(黒保根 K子)

答え

冷え性の女性 確かに、当帰芍薬散には冷え症という効能はあるとされています。しかし、漢方では病名だけでなく、「証(しょう)」といって漢方独自の体質の見方があります。その体質の見極めがうまく出来て薬を的確に選べると、症状のかなりな改善を得られると思います。この方の場合、風邪を引きやすいので「気虚(ききょ)」といって外界の気温の変動に対して抵抗する力が足りないことも原因のようです。食欲が普通にあれば、「玉屏風散(ぎょくへいふうさん)」を勧めます。食欲が足りないようであれば「黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)」を勧めます。

 漢方で簡便な体質の見分け方として、冷える場所によって「証」を読み取る方法があります。からだの表面が冷える場合、風邪も引きやすく治りにくい、お風呂から出てもすぐに冷えてしまいます。すぐ疲れやすい「気」の力が足りないタイプです。一週間に一回は山芋を食べると気の力が付いて来ます。舌の引き締まり方が足りなくて、舌の縁に歯型が付いている場合もあります。「玉屏風散」が「衛益顆粒(えいえきかりゅう)」という名前で輸入されています。

 身体の末端が冷える場合、便秘や生理痛・生理不順で悩んだり肌や髪の毛が乾きやすくめまいがする場合もあります。漢方でいう「血(けつ)」の質が悪く冷えによって循環が悪くなった状態で「寒凝(かんぎょう)」のタイプです。毎朝、煮干しや鰹節でだしを取った味噌汁を飲みましょう。舌の色が淡い場合が多いです。保険適応だと「四物湯(しもつとう)」が日本では勧められますが、中国では「芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)」も使われています。自費で「婦宝当帰膏(ふほうとうきこう)」という処方は、身体になじむ甘さの飲みやすいシロップで、お湯で割って続けやすく驚くほどしっかりした効果があり、このタイプの冷えで悩んでいる患者さんに喜ばれています。

 最後に、身体の芯・腰・下腹・頭の冷えのタイプの場合、月経困難症や不妊症、身体や脳の老化に困っている場合があります。特に夜に何度もトイレに起きてそのたびに身体が冷えるので眠れません。物忘れがはげしくて意欲も湧いて来ません。今、流行のジンギスカンやエビチリなどもお勧めです。保険適応だと「真武湯(しんぶとう)」や「八味地黄丸(はちみじおうがん)」になります。自費で「双料参茸丸(そうりょうさんじょうがん)」という薬が勧められます。