足に水虫ができて困っています!

質問

 二十年前から、足に水虫ができて困っています。はじめは足の指の股でしたが、かかとがガサガサして、爪も白く厚くなってしまいました。夏になると手のひらの皮もむけて人に見せられません。何か所かの皮膚科でいろいろつけ薬を試しましたがうまくいきません。飲み薬を勧められて飲みましたが肝臓の数値が悪化したのでやめました。漢方でよい薬はありますか?(前橋 M雄)

答え

水虫の男性 水虫は、現代医学では、白癬菌が皮膚の角質層に寄生してなる病気です。温度と湿度が上がってくると、痒みや痛みを感じるようになって、夏を感じる人が多いと聞きます。あるデーターでは、サラリーマンの4人に一人は水虫であるとされていますし、女性にも増えているとされています。症状は主に足の指の間やかかとに出来ますが、股間部や爪にも発生し、基本的には体中どこにでもできる(陰のう部はなりにくい)治りにくい皮膚病です。

 中国漢方では「香港脚」などと言い、身体に「水のよどみ」ができやすく抵抗力の弱い人がかかる病気としています。同じように菌の付いている足拭きを使ってもうつる人とうつらないひとがいるから、外の条件より個人の体質を重視します。日本は温帯モンスーンで湿度が高いのに、最近は動物の脂をたくさん摂取するようになりました。揚げ物や乳製品です。胃腸の働きが冷たい飲食で弱まると、揚げ物や乳製品の消化吸収が充分でなくなり、身体に水がよどむのが主な原因と考えています。

 治療の前に、まず皮膚科で皮膚の切片を染色して確定診断を受けましょう。似たような皮膚病には「接触性皮膚炎」「貨幣状皮膚炎」「カンジダ症」「掌跡膿胞症」「アトピー性皮膚炎」「脂漏性湿疹」などがありますが、専門家によるしっかりした鑑別が必要です。治療としては、現代医学の方法で内服薬が勧められる場合がありますが、定期的な肝臓の検査をして副作用が出たら中止しなければなりません。

 漢方では、まず、白癬菌が寄生しにくい皮膚にする必要があると考えます。日本の伝統食を時間をかけてよくかんで食べ、水のよどまない体質に切り替えます。高脂血症や糖尿病などの疾患は治療します。外出から戻ったら手を洗うように足も洗いましょう。患部をいつも清潔に乾燥させるように心がけます。

 次に、土槿皮酊(どきんぴちんき)を、皮膚につけます。数日つけると痛くなりますから、落ち着くまで休んで、また繰り返しつけます。特に風呂上りが効果的です。指の股などの皮膚の薄いところは華陀膏(かだこう)を勧めます。爪には爪の生え際に根気良くつけます。さらに、棒灸(中国温灸)で、一回10分程度温めます。乾かすことと熱することで、白癬菌が寄生しにくい皮膚にします。爪の場合も爪の生え際を温めます。

 水虫が治る薬ができたらノーベル賞などといいます。私も爪の水虫は内服以外治らないと思っていましたが、富士見村の患者さんが上記の方法で治ったので、他の患者さんに勧めて喜ばれています。とにかく、根気です。聞くところによると、抵抗力の低下した高齢者が集団生活をする場面では、感染が広がりやすく、介護を受け持つ若い人たちにも感染がおきているということです。一度かかると、家族にもうつる可能性が高まります。「お父さんの洗濯物と一緒に洗わないでっ!」と言われないように、早く卒業したい病気ですね。