今年も花粉症に悩まされる?

質問

 今年の春のスギ花粉は、例年の数十倍とテレビで言っています。私は、その季節になると少し鼻水が出たりくしゃみが出たりしますが、どうなるか心配です。漢方で悪くしない方法はありますか?(前橋 Y彦)

答え

花粉症のパンダ 確かに、花粉症と呼ばれている「アレルギー性鼻炎・眼炎・皮膚炎」の患者さんは、日本で一千万人とも言われて、増え続けているようです。症状を軽減するのも必要ですが、一体どうしてこの国に暮らす人たちは、自然の物にアレルギー反応を起こしてしまうようになったのか、考えなければならないと思います。「化学物質過敏症」「アトピー性皮膚炎」「ぜんそく」「膠原病」などもひとくくりで言うべきでは無いのでしょうが、蔓延しているとしかいいようがありません。

 漢方でも、さまざまな議論がされました。はじめは、「小青龍湯(しょうせいりゅうとう)」の鼻水とクシャミを抑える働きに注目が集まりました。しかし、症状を軽減する事はあっても、症状がないときに続けて服用しても体質改善には結びつかないと考えられるようになりました。そればかりか、目やのど・耳や皮膚の炎症に対しては、反って増悪する可能性もあると指摘されるようになりました。

 「葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)」は、肩こりを伴なった頭痛・鼻詰まりには効果は期待できます。クシャミなどよりむしろ副鼻腔炎などに応用されているようです。「エンビ」は、錠剤で服用しやすく、鼻水・クシャミから鼻詰まりなど、鼻には効果は期待できますが、目や皮膚炎には期待できません。「辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)」は、鼻詰まりとそれに伴なう口渇の症状緩和の効果が期待できます。やはり目のかゆみには期待できません。「荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)」は、鼻詰まり・目やのど・皮膚の炎症に効果が期待できます。透明の鼻水よりも色のついた鼻汁に適しています。「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」は、症状の予防に使われています。症状の緩和の力はあまり強くありません。

 以上、保険適応の主だった漢方薬を紹介しましたが、保険外で「衛益顆粒(えいえきかりゅう)」が注目されています。免疫の調整の作用を持ち、症状の緩和から体質改善までさまざまなアレルギー疾患に応用される価値のあるもので、他の漢方薬や現代医学の薬との併用もまず問題ない一押しのお薬です。