おねしょが治らなくて困っています!

質問

 小学校四年生の男の子のことで相談します。おねしょが治らなくて困っています。以前は起こしていましたが、親も疲れて起こしきれません。朝になってみると乾いてしまっていることもあるので、明け方でなく夜中の早い時間にしている様です。他の事は活発にこなす子供ですが、来年の林間学校や修学旅行を控えて友達に知られるのが心配らしく、この事については、触れられるのがいやなようです。漢方に効果のある薬はありませんか?(笠懸K子)

答え

おねしょする子供 おねしょについては、10年ほど前に、ちょうど西安からおいでになっていた漢方薬剤師の劉先生のアドバイスでデータを取ったことがあります。テレビ局の発行している主婦向けの月刊雑誌に「薬膳」特集を載せました。「冷えに良い」「美肌に役立つ」などの中に「中国でおねしょに勧められている」という事で、オニバスの実のお粥を紹介しました。翌日早朝から電話が鳴り続け、文字通り北は北海道南は九州沖縄まで、問い合わせの対応で一ヶ月間は日常業務がまともにできなかったのを覚えています。その時にとった二千件のデータでは、「長男・長女の順で多い」等の他に、漢方で言う「腎虚」(泌尿器の発育不全)より「脾虚」(胃腸虚弱)の事例が多いなどの結論が得られました。

 アドバイスとしては、「起こさない」「しからない」「待ちの姿勢」ということが大切に感じます。起こすと、夜におしっこを作らないようにするホルモンの体内時計ができにくいという説があります。しかると、寝る前に緊張してしまい頻尿になる。(尿崩症などの疾患がなければ)必ず治るという家族の寛容さがなによりのエネルギーだと思います。中国の漢方分野では、下腹の「関元」と言うツボを「吸い玉」という器具で刺激する方法で、治る例も見られます。

 薬では、「六味丸」が基本処方です。冬、強く冷えを訴える場合には「八味地黄丸」の方をお勧めします。胃腸虚弱で疲れやすく風邪引きやすい場合には「小建中湯」をお勧めします。中国では、手足が特に冷えてしもやけになる場合に「当帰建中湯」を、風邪を引きやすくなかなかなおらない場合に「黄蓍建中湯」を勧めています。また、眠りが深く、起こしても気が付かない場合に「麻黄」という薬草の入った処方を使うと眠りが浅くなると、長春からおいでになった袁先生がおっしゃっていました。

 日常生活で注意する事は、冷たい飲みものを摂らないようにします。氷の浮いているものや果物も日が沈んでからは摂るべきでありません。日本では夕食後に果物を摂る習慣がありますが、避けたいものです。更に満腹まで食べる事も避けたいことです。消化吸収するには、余裕のある腹八分目です。食べ過ぎで身体を弱くしてしまっているのは人間だけではないでしょうか?刺激の強いテレビやゲームも特に夜は控えたいものです。